松本雄貴のブログ

本。映画。演劇。旅。

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

85回目「秘密と嘘」(マイク・リー監督)

数年前にカンヌでパルムドールを受賞した映画。前回のブログで中上健次の『枯木灘』を取り上げた。『枯木灘』を読了して数日後に観たのが、このマイク・リー監督による『秘密と嘘』である。どちらも登場人物たちを取り巻く「複雑な血縁関係」が作品のベース…

84回目「枯木灘」(中上健次:河出文庫)

自分の場合、小説を読んで感動するのは主に「物語」と「文体」に依ってである。どちらか一方でも、自分の琴線に触れれば、素直に感動する。単純な人間なのだ。まあ別に「感動」といっても、泣いたり心が震えたり人生観が変わったり、というような大袈裟な意…

83回目「いかれころ」(三国美千子:新潮社)

最近、本を読んでも映画を観ても感想を書く時間が無い。だから今回のブログは、以前、ある読書会に参加した際に、自分の感想をまとめた文章を少し編集して載せます。 一回読んだだけでは、登場人物の関係性が掴み辛く、2回読んだ。人物相関図を書いて読むと…