松本雄貴のブログ

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102回目「ノスタルジア」(アンドレイ・タルコフスキー監督)

タルコフスキーの『ノスタルジア』を頑張って観た。「頑張って」というのは「途中で眠らずに」という意味である。タルコフスキーの映画は、他に何本か観ている。どれも途中で力尽きた。最短は『惑星ソラリス』で、恐らく、開始15分くらいで寝たと思う。

途中で寝てしまったからといって、「退屈な映画」というわけではない。タルコフスキーの映画は、「面白い」とか「面白くない」とかの規格では測れない。何かを感じ取れるかどうかだろう。事実、途中で何度も睡魔に襲われながらも、自分は『ノスタルジア』から「何か」を感じ取った…気がする。「何か」とは何か。それは分からない。映像美、と言ってしまえば簡単だが、そんな陳腐な言葉で片づけたくない。恐らく、自分はタルコフスキーの映画の良さを1割も理解していないと思う。「理解などしなくてよい。ただ感じればよい」と開き直れる数少ない映画の典型がタルコフスキーのように思う。

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